多田由美さんのプロクリエイト技法本「iPad Pro+Procreate マンガ・イラストの描き方」レビュー

多田由美さんのプロクリエイト技法本「iPad Pro+Procreate マンガ・イラストの描き方」レビュー イラストを描く
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2020年10月にProcreateの本「iPad Pro+Procreate マンガ・イラストの描き方」が発売されました。

漫画家・多田由美さんが書かれたProcreateの技法書ということで、多田さんのテクニックが余すことなく解説されているなら買うしか!ということで購入させていただきましたので、紹介したいと思います。

Kumagoro
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待望の日本語版Procreate技法書が出たんですな!

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「iPad Pro+Procreate マンガ・イラストの描き方」著者の多田由美さんとは?

多田由美さんは、80年代にデビューされてから天才的な才能とその独特な世界観で、今もなお素晴らしい作品を生み出し続けられているイラストレーター・漫画家さんです。

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個人的には、超美麗作画アニメ「戦闘妖精雪風」のキャラクターデザインをされていたのが非常に印象に残ってます!

多田さんのイラストは、確かなデッサン力に支えられた個性的な作風はもちろんですが、きっちり正確なパースで描かれた綿密な背景も素晴らしく、一枚絵としても完成されているし、漫画もコマ割がまるで映画を観ているようなアングルで紡がれているんですよ。

そんな多田さんですが、最近Procreateの技法などを検索したりしていると、必ずそのお名前を拝見するようになりました。ご存知の方も多いとは思いますが、Procreateを仕事でメインに使用してされている漫画家さんとしては、寺田克也さんに並ぶ二大巨頭の1人なんですよね。

モーニング公式サイトで多田由美さんと寺田克也さんが対談されてますが、Procreate二大巨頭の対談はとても面白いです。Procreateについての話題もあり。

【多田由美╳寺田克也!】 多田由美最新作『レッド・ベルベット』 待望の第①巻4/23発売記念! モーツー誌上で実施中の3号連続対談企画、第1弾がウェブ公開!
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さらに多田さんはTwitter(@tadayumi)でもイラストやその制作過程をアップされていたりするので、ワタシもフォローしていつも見させていただいています。

Kumagoro
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まぁ、参考にする、というよりは、ただただその凄い制作過程をボーっと見ているだけなんですけどね。

「iPad Pro+Procreate マンガ・イラストの描き方」はどんな本?

多田由美さんが最近描かれた「レッド・ベルベット」という漫画は、すべてiPad ProとProcreateで描かれているそうです。

iPad Pro+Procreate マンガ・イラストの描き方」は、Procreateを使って作品を生み出している多田さんが書かれた技法本です。

貴重なイラスト・漫画特化のProcreate技法本

Procreateというイラストアプリは、作業画面を極端にシンプルにしてあり、ジェスチャーメインで紙に絵を描くが如く直感的に操作していけるのが特徴ですが、逆に言うと慣れるまでは何をどうしたら良いか非常に分かりづらいアプリです。

そこで、初心者ユーザーは解説書が欲しくなるわけなんですけど、実はWeb上においてProcreateのテクニックを解説した日本語サイトはまだそんなに多くなくて、書籍に至っては実用的なものがほとんど出版されていないのが実情なんですよね。

特にイラスト特化の技法本になると、今のところ海外版(及びその翻訳版)しかないんで、この書籍は日本人のプロが書かれた技法本として非常に貴重なんですよ!

構成と内容

本書は、主に次のような構成になっています。

  • 12ページにわたるカラー巻頭口絵
  • iPad ProとProcreateについての紹介
  • 多田さん流の「人物描写と背景描写」
  • Procreateの技法解説(カラーイラスト編)
  • Procreateの技法解説(コママンガ編)
  • 対談 青木俊直×多田由美

カラー巻頭口絵は多田さんのイラストのファンならたまらないんじゃないでしょうか。ちょっとした画集として楽しめます。

iPad ProとProcreateについての紹介は、多田さんのiPad Proとの出会いからiPadのラインナップ、本当に基本的なProcreateの機能について紹介されています。

「人物描写と背景描写」と技法解説については、多田さん流のProcreateでイラストを描く技法が余すことなく掲載されていますが、制作過程から完成までのハウツーが解説されながら画集としても楽しめるほどの美しさで見惚れます。

対談では、多田さんと「ひそねとまそたん」でお馴染みのイラストレーター・青木俊直さんとデジタルイラストの事について対談されています。青木さんもiPad Proでイラストを描かれる方ですが、個人的にこういう方々の対談を読むのは本当にためになるし楽しいですね。

Kumagoro
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前書きと後書きに書かれている、多田さんが手描きからデジタルへ移行した経緯や苦労話も、とても興味深くて面白かったです!

「iPad Pro+Procreate マンガ・イラストの描き方」が向いている人

本書の購入は、既に紙やPCでイラストや漫画を描いていて、これからiPadとProcreateを使ったデジタルイラストを初めてみようと思った方に一番向いているのではないかと思います。

というのも、本書はちゃんとしたイラストが描ける前提で、その制作環境をいかにiPad ProとProcreateといったデジタルに移行して再現していくか、という事に重きが置かれているからです。

言うまでもなく著者の多田さんはベテランのイラストレーター・漫画家であり、絵に関しては超絶技巧を持っている方なので、本書の解説についても基本的にはそういった画力ありきの上級者向けです。

作例も絵の構成やパースの取り方などの解説に重きが振られていて、多田さんまでとは言わないまでも、セミプロレベルのある程度の画力を持っている方でないと対応が難しい、ハイレベルのテクニックが多い印象です。

Kumagoro
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基礎画力がある人にとっては、非常に参考になる本だと思いますよ!

「iPad Pro+Procreate マンガ・イラストの描き方」が向いていない人

はっきり言って、本書はデジタルイラストの初心者向きではないと思いました。

「デジタルイラストの上達の方法」とか、「Procreateの使い方A to Z」のような事は書いていないので、初めてイラストを始めるといったビギナーが、Procreateを学ぼうとして手に取るには、ちょっととっつきにくいと感じました。

例えば、初心者としては「ブラシの選び方やカスタムの仕方」や「下絵の線の引き方のコツ」、「色の塗り方や陰影のつけ方のハウツー」だったりが知りたいわけですけど、その辺りの解説はなく、作例も下絵の状態から一気に魔法のように色が塗られた状態になるので、素人にはついていけないところがあります。

あと、個人的にはプロのレイヤーの使い方なども気になったりするんですけど、本書ではほとんどレイヤーについての解説がありません。なぜなら、多田さんは下絵にこそ試行錯誤で多くのレイヤーを使いますが、下絵が確定したあとは、線画・着彩・影・ハイライトぐらいにしかレイヤー分けをされないようなのです。着彩が背景も含めて1レイヤーのみ!というのはザラであり、もう完全にプロのアナログ絵描きの世界です。

Kumagoro
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作例がハイレベルすぎて、なかなか素人には真似ができないのです!

もちろん、ビギナーにも有用な情報はたくさん載っているので、頑張ってこの本を使いこなすのを上達の目標とする!なんてのはいいんじゃないでしょうか。

(まとめ)「iPad Pro+Procreate マンガ・イラストの描き方」

ある程度の画力がある方で、Procreateでデジタルイラストを初めてみようと思った方や、多田由美さんのイラストのファンにはオススメの本だと思います。

初めてイラストを始めるようなビギナーや、色々なProcreateの使い方を細かく解説している本が欲しいという人には向かないかもしれませんが、オールカラーで多田さんのイラストが満載であり、さらに貴重な制作過程をじっくり見ることができるのは本当に貴重だと思います。

書籍版に加え、Kindle版も出ているようなので、気になる方はチェックしてみてください。

こちらは最近日本語訳が出ることになったProcreate本。Procreateの使い方の解説はこちらの方が詳しそうですが、海外の本なので作例の絵柄がちょっとバタくさいかも。

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